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いくつかのオープンブック

​執筆論文の紹介

今までに執筆した査読付き論文の紹介をさせていただきます。

​すべて「Oska Writing」の開発に至る学術的な裏付けになります。

​J-STAGEにリンクしていますので、ご自由にダウンロードできます。

LD研究

(第32巻第1号, 23-33)

学習障害児の漢字書字成績と視写の工程との関係について

学習障害児63名の漢字の書字成績と視写の各工程に必要な能力,Reyの複雑図形,漢字の読み成績の相関分析の結果,漢字の書字成績と相関したのはReyの複雑図形(遅延再生)と漢字の読み成績だった。ロジスティックティック回帰分析の結果,書字障害の重症度には,Reyの複雑図形(遅延再生)のみが影響した。視写の各工程に必要な能力の多くは,Reyの複雑図形(遅延再生・3分後再生・模写)とそれぞれ相関していた。

LD研究

(第31巻第1号,34-45)

漢字書字の習得が困難な学習

 障害児61名の視写の工程における躓きの傾向

学習障害児61名の漢字を視写すまでの6つの工程における躓きの傾向について,クラスター分析を行ない,4群に分けた。さらにKruskal-Wallis検定を行った結果,漢字書字の習得が困難な児童の躓きの要因は一律でないことが示唆され,それぞれの特徴に合わせた学習支援が重要と考えられた。しかし個別的な評価が困難な学校現場では視写の工程の全てを補う学習支援が必要であると考えられた。

作業療法

(第42巻第1号,102-111)

読み書きが困難な学習障害児 への書字を中心としたリハビ

 リテーションアプローチ

小学3年の学習障害児で,特に漢字の書きに対して拒否的だった症例についての報告である。リハビリテーションアプローチのうち,ICTを活用した環境改善的アプローチを優先した支援を通して,書字への拒否感が改善し,認知特性に合わせた適応的アプローチによる漢字の書字学習にも取り組めるようになった。またパソコンを使用したローマ字入力により,自分自身の特徴と求めたい支援についてまとめることできるようになった。

作業療法

(第39巻第3号,262-272)

漢字書字の習得が困難な学習

 障害児に関する研究の動向

漢字書字の習得が困難な学習障害児における国内の研究動向を調査した。漢字書字の習得が困難な要因には視覚情報処理や聴覚情報処理を問題とする報告が多かった。また介入研究では,単一事例研究法を用いた研究は少なかった。今後は単一事例研究法を用い,認知スタイルだけでなく,書字運動や運動覚心像に着目した研究が求められ,自主学習しやすいツールを開発していくことも求められる。

Asian Journal of Occupational Therapy

(Vol 18 Issue ,87-93)

 

Factors Related to the Visual Information Processing of Children with Learning Disabilities Who Have Difficulty Acquiring Kanji Writing :Features Revealed by the Rey-Osterrieth Complex Figure Test

 

漢字書字の習得が困難な学習障害児68名の視覚情報処理の要因について,Reyの複雑図形検査を正確性尺度と描画方略尺度から評価した。結果,漢字書字の習得が困難な学習障害児は,図形の構成要素のまとまりが捉えられず,想起が困難になると示唆された。また,ADHD,ASDの合併の有無で評価結果を比較したところ,ADHDとASDを合併している児童ほど,図形の構成要素のまとまりが捉えにくいことが示唆された。

LD研究

(第28巻第3号,363-376)

 

漢字書字の習得が困難な学習

 障害児に対する認知処理様式

 と体性感覚の入力方法に配慮

 した学習法の比較

漢字書字の習得が困難な学習障害児4症例に対し,視写の工程におけるそれぞれの問題点を補うため,認知処理様式,体性感覚の入力方法などに配慮した学習法(体性感覚法)を設定し,その効果を単一事例研究法で検証した。その結果,体性感覚法は学習障害児の漢字書字の学習に有効であった。また,症例の認知処理様式の傾向と漢字の画の提示方法が継次的か同時的かであることが,漢字書字の正答率に影響していることが示唆された。

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